2017年11月19日日曜日

スタッフ日記ーカウンセリング水野ー

10月24日(火)~26日(木)、登山してきました。

今回の山は、燕岳(つばくろだけ)です。燕岳は、標高2763mで日本二百名山に選定されています。

24日は、中房(なかぶさ)温泉で前泊し25日朝から登山開始しました。急登りで有名な合戦尾根を登っていきます。天候は大雨です。最初から雨ですと心折れますが、明日は天候回復するとの天気予報を励みに足を進めます。標高1900m辺りから雨は雪に変わり合戦小屋に着くと積雪20㎝になり行く先の不安の中ホットコーヒーを注文しました。小屋のスタッフによってドリップされたコーヒーは、小屋ごとに味が違います。私は、必ずコーヒーを飲み小屋の雰囲気を味わうことにしています。合戦小屋は、すでに解体作業が行われていました。20分ほど休憩しブリザードの中、今日の目的地である燕山荘に向けて出発です。標高が上がるにつれて積雪量も増えトレース(踏み跡)もなくなり、ラッセルをしながら進みます。なんと燕山荘前では積雪量も膝が埋まるほど(50㎝)になっていました。ウェアーに凍り付いた雪を払い無事にたどり着いた安堵感を抱きながら受付をすませます。燕山荘(えんざんそう)は、北アルプスの中でも大正時代から続く歴史ある山小屋です。スタッフ教育が行き届き常に綺麗で、絶え間なく掃除がされています。きっとスタッフ全員、山が好きだろうな・・・と思います。



天気予報通り26日は、快晴です。360度の大パノラマの中、槍ヶ岳や立山連峰の山々が朝日に映えて優美に見えます。この瞬間を求めて山に来ると言っても過言ではないくらいです。「静粛、神秘、希望、勇気、感動・・・」どの言葉をもってしても、言葉の枠を超えてしまうほどの瞬間です。過去も未来もなく、ただこのひと時を大切にしたいと思う瞬間です。余韻をかみしめるのも束の間で、けたたましい羽音と共にヘリコプターの荷揚げ作業が始まりました。この風圧の凄さで現実に引き戻されてしまいました。なんと雪上に置いてあったアイゼンが飛ばされてビックリです。燕岳への登頂を考えましたが、トレースもなく装備も万全では無かったので、断念して下山することにしました。私は山での出会いは余り求めないのですが、なぜかいつも話しかけられる事が多く、合戦小屋の解体作業を請け負っていたお兄ちゃんが、「もう帰りたいっす」と愚痴をこぼしていたのを励まし、後でまた合戦小屋で会おうねと言いましたが、合戦小屋に到着してみると解体作業中だったので、「いつかまた何処かの山で会おうね」と目配りをし、軽く手をあげ帰ってきました。山には、山模様があります。もちろん季節によって映し出される背景色も模様の一つですが、山を司る神々(エネルギー)が競い合って放つ磁気は、季節、天候に関係なく波乱模様を作ります。龍神、雷神、風神を装い競い合う模様は壮大なものです。ただ、時に天災を招くことがあるので気を付けなければならない時もあります。次回11月中旬に立山登山を予定しています。昨年出会った雷鳥たちとの再会を期待して行きます。            

カウンセリング心音 水野智之